ある日本の友達は、学びたいことがあり、2年の海外留学へと旅立っていった。
彼女には、長くつきあっていた彼氏がいて、そのころにはすでに半同棲生活を送っていた。
それは、いわばお互い様の、よくいう倦怠期だったのかもしれないが、彼女の話を聞くかぎりでは、彼女ならいくらでも他に相応しいひとをみつけることができるのにな、とおもっていた。
それなので、彼と離れ、単身海外へ行く、ということは、その彼とは別れることにになるんだろうなあ、と漠然とおもっていた。
ところが、彼女が2年の留学から日本へ帰ってきて、ほどなくして、そのふたりは結婚した。
この前日本へ一時帰国した際その彼女からいきさつをきくことができた。
どうやら、彼女の不在期間は、お互いにとってふたりの関係をみつめなおすいいきっかけになり、そしてお互いがお互いを必要とする、ということに気がついたらしい。
彼女が旅立つときには、これだけ距離が離れるわけだから、お互い好きなひとができたらそしたらそのときはそのときだね、とふたりとも了承してたというので、ふたりにとっても予想してないことだったのかもしれない。
すこし離れてみる、ということが関係に良い結果をもたらしたパターンだった。
その後結婚生活もうまくいっているようで、友達の幸せが私もうれしかった。
さて、私がひとりで日本へ帰国し、2週間という不在が私たちの関係にもたらしたもの。
それも、やはり良い結果をもたらした。
帰国する前は、私もJ次郎もとくに何も考えていなくて、大丈夫だろうとおもっていたのだけれど、J次郎はおもったより寂しかったそう。
あたりまえのことがあたりまえじゃないということ。近すぎるとわからないこと。
よく、恋愛関係で悩んでいるときの、距離をおいてみたら、というアドバイスは一理あるようだ。