ある夜、ホテル内のバー、Bluebarに向かうとき、何台もの警察の車と2台の救急車がいた。それに警察犬2匹までうろうろしていた。
一体何の騒ぎなんだろう、何か犯罪でもあったのではないかと心配になった。
次の日、理由がわかった。
アイスランドの大統領が夫人とともにホテルに到着したのだ。彼らは2泊していった。
The Taj West End はチャールズ皇太子も泊まった由緒あるホテル。従軍記者時代のウインストンチャーチルもよく泊まっていたそう。
↓ 私たちの部屋の入り口。
最初、1階だったので蚊が心配だったが大丈夫だった。エコフレンドリーのスプレーを毎日夕方散布していて、蚊対策には非常に気を使っているそう。また、客室もチェックアウトごとに害虫対策としてエコフレンドリータイプの薬剤を撒き、次の客のチェックインまでには一定の時間をあけるそう。
アメニティーはフォレストエッセンシャル。スリッパやらバンドエイド、歯ブラシも歯磨き粉も何もかもそろっている。
バスタブはなかったが、シャワーブースがスチームサウナになる。
敷地内はとても広い。手入れの行き届いた広大な庭は、エコツアーがあり、予約すれば案内してくれる。南国の木々や花の説明を聞いているのは楽しかった。
バンガロール滞在中のブログに載せた花の写真はすべてこのホテルで撮ったものだ。毎日のんびりと散歩するのが私の日課だった。
このホテルでの毎日は多分今後の私の人生でももっとも贅沢な日々になることだろう。
プールはふたつある。
また、ハーブガーデンや、ミニゴルフ場、テニスコートもある。
ホテルのまわりには特に食べるところもないので、毎日の食事をホテル内のレストランで済ませていたので、スタッフとは顔見知りになり、皆とてもよくしてくれた。
↓ エグゼクティブマネージャーのひとりと話していたとき、料理が好きだという話をしたら、各Tajホテルの選りすぐりのベジタリアンレシピの料理本をくれた。
↓ クリスマスプレゼント。ろうそく。
Taj Hotelは独自のポイントカードがあり、ポイントをためることができる。日本のホテルチェーンのホテルオークラに泊まってもポイントが貯められるらしい。そして、たまったポイントはTajグループのホテルの無料滞在に使えるだけでなく、デルタ航空のスカイマイルズに交換することもできる。
私たちはこのホテルには結局2ヶ月半滞在した。そしてゴールド会員になった。部屋のレートは会社のレートなので一般より安いとおもわれるが、貯まったポイントから逆計算して、食事代や車代などで2百万円近くは使ったことになる。
そもそもなぜこのような高級ホテルに滞在できたかといえば、J次郎の会社がもたもたしていて、他のホテルがとれなかったから。
いつもものごとが決まるのがぎりぎり。今回J次郎に遅れてハイデラバードにもうひとり送られてきた同僚がいたが、彼のインド行きも直前に決まり、ビザもあわててとった。そして予定していた滞在日数では足りないことがわかったのが帰国予定日直前。現地でのビザ延長もできず帰国せざるを得なかった。
そこで、ビザに余裕のあるJ次郎が、彼のかわりとしてバンガロールからハイデラバードへ移動することになったのであった。
とうとうチェックアウトする日、の前日、は土曜であったが私は激しい腹痛と吐き気で具合が悪くなり、せっかくのバンガロール最終日も満喫するどころか、荷物もまとめられず、ベッドの上で苦しんでいた。
次の朝、4時半に起きて苦しみながらなんとか荷物をまとめた。国内線での移動があるので、重量の制限があるためただまとめればいいというわけにはいかず、J次郎に任せられないのだ。
そしてあわててチェックアウトし、あんなにお世話になったのにろくにスタッフの方たちにありがとうも言えなかった。
↓ チェックアウトしたときにもらったギフト。巾着に入った小さいサイズのクッションカバー。
↓ サービスしてくれたさよならケーキも食べられず。
UBCITYのあるVittal Mallaya Roadの、通っていた歯医者のすぐ近くにあるJEAN-CLAUD BIGUINEというパリが本店のヘアサロンで、髪を切ってみた。
COLLECTIVEというメンズのセレクトショップのビルの中に入っている。
私は時間の融通のききそうなシニアではない普通の美容師で予約したので、予約時間に着き、待たされることなくすぐ通された。
シャンプー台は首の部分は少し痛かったが、椅子はマッサージチェアーになっていて快適。
カットの800ルピー(約19カナダドル)の値段にはシャンプーも含まれている。
ミネラルウオーターと、紅茶をサービスしてくれた。グリーンティーを砂糖なしでお願いしたら、ミルクティーででてきた。でもおいしかった。
担当のお兄さんと相談し、日本で1000円カットしたときと同じように、レイヤーを全体に入れて、短くしたいが、後ろで結べる長さにしてほしいと希望を伝えた。
担当のお兄さんは丁寧に切ってくれ、30分くらいで終った。出来上がりはまずまず。
やはり、同じように伝えて、日本の1000円カットの女性の美容師さんのほうが仕上がりは上手。まあ彼女のほうが年がだいぶ上なのでキャリアが違うだろうが。
とはいえ、トロントでこの値段で髪を切ったら悲しい気分になることはわかっているのでとりあえずは満足。
↑ ポイントカードもくれた。今後行くたびに何か特典があるらしい。
↑ そして、お友達紹介カードも3枚くれた。家族や知人が初来店すると初回に限り250ルピー割引してくれるとのこと。そしてカードが3枚使われると私に連絡がきて、私にも特典があるというもの。
バンガロールに住んでいるわけではないが、すでに発行されていたので一応もらっておいた。
やっと縫いあがり、余り布でJ次郎のジャケットのポケットチーフも作ってもらった。
それから仕立て料の支払いの件で少々もめ、やっとテイラーをでたのは5時半すぎていた。
2時間以上店で待っていたことになる。
その間通りの行き交う人々を眺めたり、店にくる客を観察して過ごした。
↓ 待たされたドレス。ウエストにぴったりのラインで、背中側は腰の近くまであいているデザイン。
↓ 上のドレスの布を買った店。
後にテイラー自らショール↓をつくるために同行してくれた。
↑ クリスマスイブに受け取ったドレス。
↑ テイラーの並びにある店で買った。
シールタイプで手に貼り付けるものだが、腕に貼ったりしてもいい。
こういうのがすきなJ次郎の小学生の妹のおみやげに。40ルピー。
そして、J次郎のタキシードもオーダーメードで仕立てた。
ジャケットとベストとパンツで9111ルピー。カナダドルで約210ドル。
ついでにフォーマル用の白いシャツもオーダーした。シャツは1週間で仕上がり、640ルピー。約15ドル。
去年スーツをオーダーしたのと同じ店。店員が顔を覚えていてくれて、そのとき作ったジャケットのサイズ直しをサービスしてくれた。
ブリゲイドロードとレジデンシーロードが交差するところにあるモールの1階の奥のほうにある。
最初に出来上がってきたのが予想より早かったのと、親切にしてくれたため、すっかり信用して時間もまだあるし、と油断してしまったのがこういう結果になってしまったのだと大反省しつつテイラーに向かった。
3時前に店に着くと、担当のテイラーの姿がみえない。
店の女の子に、聞いてみた。
「彼はランチ?チャイ?」
首を振る彼女。
そして、全く予想外の言葉が。
「病気です。」
一瞬言葉がでなかった。
どうやら病気で彼は今日は来ないらしい。
しばし呆然とするもわれに返り、なんとかしなければいけない、と、彼の携帯に電話した。
すると女のひとがでて、彼は今いないという。
でも今日絶対に仕上げる約束なんだからどうしても彼と話す必要があると食い下がると、ドクターに診てもらっているという。五分後に彼のほうからかけなおさせるということになった。
電話にでれないものは仕方がない。後でまたかけなおすまでだ。
5分後というが、どうせ30分以上はかかるだろうから、とりあえず店員たちに彼から何か聞いていないかどうか確かめることにした。
店の女の子たちは店中を探してくれたがみつからない。
そうしていると裏から騒ぎをききつけた男性がやってきて、白いドレスですよね?と言ったきり、また裏に引っ込んだ。店員の女性は、アイロンかけてる、という。
ああ、なんだアイロンか、とほっとして勧められるままに椅子に座りそのまま店で待った。
奥でミシンの音を聞きながら、きっとこのミシンの音は私のドレスに違いないと確信しながら待つこと40分、やっと私のドレスがでてきた。
ところが、それは、アイロンどころか、色や素材は同じで、縫製の最終段階に入った別のドレスだった。
なぜなら、私のドレスはクリスマスイブの時点で完成されており、試着して直しが必要だっただけだったのだ。
まあそんなことだろうとはおもっていたが。
そこで再度彼に電話すると、やっと本人がでて、無くして新しいの作ってるんでしょ、と問いただす私にその通りだと、あっさりと認めた。
まあ責めても仕方ないので、とりあえずドレスを試着して、調整の縫製に入った。
すぐできるから、といわれてから待つこと40分。
今度は腰の部分がきつすぎるのでまた縫い直し。
さらに40分待つこととなった。
続く。
前回の続き。
ひとつのドレスはクリスマス用に、と、イブに受け取ることができ、調整が必要なもうひとつのドレスは、お正月用に、ということでクリスマス明けの月曜に、仕上がります、と言ってくれた。
それで、その月曜に行ったところ、年明けになるという。
年始はゴアに旅行にでたこともあり、余裕を持ってさらに年明けてから1週間後、再び店へ行った。
すると、さらに3日かかる、という。
ん?まあ、何か事情ができたのに違いない。でも、この時点でインド滞在が延びることが決定したこともあり、できていないんだから仕方ない、と、さらに待つこと数日。
そして数日後電話をすると、もう数日かかるといわれる。
これは、絶対におかしい。のびのびになってもう3週間も経とうとしている。
そして来週には私はインドを発ってしまうのだから、さすがに私も焦ってきた。
何かあったに違いない。急にひとがやめて人手不足になったか、ひょっとして無くしてしまったか、誤って駄目にしてしまって、もう一度作り直しているのではないだろうか、などと考えていた。
それで土曜にはできるというのを、半ばできていないことを確信しながらその土曜日にJ次郎と一緒にテイラーへ行くと、彼はいなかった。
店の若い女の子が顔を覚えてくれていて、チャイ飲みに行っていてすぐもどるから待つようにいわれる。
そして、座っていてふと目の前のカウンターにみつけたのは、私が持ち込んだのと裏地も表地も同じ布がワンセット。あれ、私の嫌な予感的中?
しばらくして彼は戻ってきて、案の定、まだできていないが、月曜には100パーセントできるという。
来週の火曜にはインドを発つ(嘘。水曜の夜中。)から、頼むから仕上げてくれるように伝える。
すると、なんと、再度採寸をした。ちょっとしたお直しで採寸は必要無いはずなのに。というか、採寸は最初にオーダーしたときに済ませてあるのに。やはり予感的中か。しかし、これから裁断して縫って、月曜に間に合うのだろうか。
さて、どうなるのだろうか。
例え超スピードで新たに作って月曜に仕上がったとして帰国2日前。そして着てみて調整が必要になったらまた時間がかかるのだ。
↑ カボン公園にある美術館のお堀にて。
↑ ある日のバンガロールの街角。
ドレスをオーダーした2日後、考えた挙句、やはりシルクにこだわりたいので、再びテイラーを訪れ、シルクに変えるには遅すぎるかどうか聞きに行った。
すると、まだ大丈夫だったので、今度こそお店の名前もしっかり聞き、クレープシルクを買ってきた。4メートル半で992ルピー。
お店に戻ると、すでに買ってしまった布は裏地に使ってくれるとのことで、その分の値段を仕立て料から引いてくれた。
そしてそれから3週間ほどたったときのこと。
電話することになっていたが忘れてしまい、次の日電話した。
すると、さっき電話したんですよ、昨日来ませんでしたね、今これますか?という。
ああ、歯医者と話している最中に電話がきたのはテイラーからだったのか。しかし、オーダーしたとき、伝票に自分の携帯電話番号書きながら、この日に電話しろ、って言ってたじゃん。
まあ、インドにしては(失礼)営業以外に相手から電話をかけてくるなんて、なんだか感激。頼もしい。私の勘に狂いはなかったかも、なんて、好感度急上昇。
マダム、フィッティングですよ、今からきてくださいね。というので、わかった、また後で。と返事して電話を切った。
実は、オーダーしたときフィッティングについては何も言ってなかったので、この程度の店ではいっきに仕上げてしまって、家に持ち帰ってみて不具合がある場合に再度もって行って直してもらうくらいだとおもっていた。
歯医者と揉め事で暗い気分だったのが一転して明るい気分でいそいそとテイラーへ向かった。
テイラーに着くと、ドレスは2着ともできあがっていた。
私の予想通り、仮縫いではなく、仕上がっていた。
それでは試着してください、といって案内されたのは、物置兼試着室。
試着して少しきつすぎるところなどの不具合をみせ、相談しながら直してもらう。
そして、ドレスにあわせたショールがほしいとおもっていたのを、オバマ大統領の夫人がインドに来たときの写真をみせ、こんなショールが欲しいと告げてみた。
すると、よし、それではついてこい、と、自らすぐ近くの布やへ連れていってくれた。
そして、店に着くと、今届いたばかりとおもわれる布の巻物が目に入り、それがそのドレスにぴったりだった。こうして即決し、ついでにJ次郎のスーツのポケットチーフ用にも余分に買った。
そしてしばらく待つと、すぐにショールとポケットチーフが出来上がり、1着のドレスのお直しも済み、その場で受け取ることができた。
もう1着はその日中には受け取ることができなかったが、週明け(3日後)にはできるので、できたら電話をくれるとのことだった。
と、ここまでは順調でよかったのが。
そして、それからが長かったのだ。
続く。
政府の店で買い物をした後は同じくMGロードにある近くのレストランへ。
ここは、インド人においしいと勧められたところできてみたかったところだった。
↑ カクテルサモサ。125ルピー。ミニサイズのサモサ。私には辛かった。
茶色のソースはタマリンドソース。J次郎のお気に入りのソースで、カナダに持って帰りたいというのでスーパーで一瓶買ったくらい。カナダに帰ったらサモサを頻繁に作ることになりそうだ。
↑ チキンは辛さ控えめなのを教えてもらい、MALLAI CHICKEN TIKKAを注文。295ルピー。ゴアでフライで食べておいしかったマナガツオのタンドーリ、TANDOORI POMFRET を頼んだ。340ルピー。注文するときお願いして辛さ控えめにしてもらった。
マナガツオもチキンもおいしく、チキンは一皿でボリュームがあったので、ナンも頼んだら2人でシェアして十分な量。
デザートには前から気になっていたKULFIというインドのアイスに挑戦。濃厚な味。130ルピー。
海外にも支店があるみたい。
自分たち用のお土産を買うべくMGロードにある政府の店へ行った。
店の名前の下にガバメントなどと書いてあるが、政府の店ではないところも結構あるので注意。
ここでは、店員はいるが、誰も話しかけてこない。じっくりみることができるのでお気に入りなのだ。冷房がついていないため暑いのはということはあるが。
また、価格はすべてついているので、値段だけ知ることもでき相場を把握することができる。
左上はサンダルウッドの木製のレターオープナー。
231ルピー。
右上は本にはさむしおり。
109ルピー。
いずれもJ次郎の好きな象のデザイン。
右のジュートバッグは135ルピー。
まちが広く見た目よりたくさん入る。
軽いし斜めがけで、暑い国をうろうろするのにぴったり。
下のクッションカバーは1枚1110ルピー。J次郎のデスクの椅子に。
Central cottage Industries Emporium←オンラインショッピングもできるらしい。
インドに来る前いろいろ調べていたところ、インドではカナダや日本で処方箋が必要な薬も処方箋なしでも買えるらしいということがわかった。
そこで、いつも処方してもらう目薬がなくなりかけていたので買ってみた。
薬局に行き、空になった目薬のボトルをみせ、これがほしいというと、だしてくてくれた。もちろん会社は違うが、同じもの、同じ容量だ。
そして値段を聞いてびっくり。
12ルピー。25円くらい。
カナダでは、12ドルして、さらに薬剤師にひとつの薬につき10ドルくらいは払う必要があるので、20ドル以上するのに。
また、歯医者で感染根管治療をしてもらったときに処方された痛み止めも、4錠で4ルピーだった。
そこで、レジデンシーロードの和食の播磨が入っている建物で、インドにしてはきれいな薬局をみつけたのでハイドロキノンも買うことにした。
自分なりによく調べ、ハイドロキノンは2パーセントのものにし、79ルピー。50グラムで大容量。
併用して使うと効果が高いといわれるレチノ-ルのクリームも2.5パーセントのものを買った。83ルピー。
両方とも容量が多いが、開封後の期限があるのでつかいきらずに捨てることになるだろうが。
日本で医者に処方してもらったとき、ごくさらっと使い方などを説明してもらっただけだったが、今回自分でじっくり調べてみると、正しく使わないと効果が半減どころか逆効果になってしまうことがわかった。心して使いたい。
31日の夜7時。仕事中のJ次郎から電話がかかってきた。
「今夜仕事が終ったら皆でゴアに行こうと計画しているんだ。車と運転手を手配して、サービスアパートメントに泊まることになるとおもう。」
私は何故か気乗りがしない。でもJ次郎が行きたがっていたゴア。旅支度を始めてホテルでJ次郎の帰りを待った。
夜9時。再びJ次郎からの電話。暗い声。思えばこれは前兆だったのか。
「手配していた車が直前にキャンセルになった。今別の車を探しているけど、どうなるかわからない。」
それからなんとか別の車もみつかって決行となり、J次郎も帰ってきて、部屋の外は花火やらカウントダウンで騒がしいなか、シャワーを浴びたり荷造りにいそしんだ。
12時半。ホテルを出発。集合場所はJ次郎の会社。ホテルの車で向かうが、途中、通り道に住んでいるという同僚を迎えに行った。しかし、彼女の家は全然通り道じゃなかった。むしろ逆方向。彼女いわく、すぐそこ、5分くらい、だが、ホテルから会社まで30分くらいで着くところ彼女の家に寄ったため1時間かかった。
集合時刻の1時半に着いたが、もちろん私たちが最初。私たち含め男8人、女3人、合わせて11人プラス雇った運転手1人の旅だが、2時の時点で私たち含め4人。2時半になりやっと残りのメンバーが到着。ひとりはすでに出来上がっていて、ビーチサンダルにTシャツ、下着のパンツ姿で登場。皆20代前半から後半で、若いメンバーなのだ。なんだか先がおもいやられた。
とうとう出発できるかとおもいきや、先ほど家に迎えに行った同僚が携帯を落としたことに気づき、絶対に見つかるまで出発しないと頑と譲らず、出発は1時間遅れた。
出発した後、私たちのホテルから歩いて3分ほどのところを通過した。私たちはなぜ集合場所に行く必要があったのだろう。
車は2台で、私たちが乗ったのはさきほどのパンツ君が所有している車で、窓は手動という軽自動車だったが、朝になると、タイヤがパンクした。酔っ払っていた彼は長時間の旅に備えて替えのタイヤなどもちろん常備しておらず、街中でもなかったため、もう一台の車がタイヤを直して戻ってくるまで延々と待つはめになった。
↑ 暇だったので車を降り、これを渡って柵を越えてみた。
このようなほぼ同じ店がずっと連なっている。
朝なのでにわとりがけたたましく鳴いていた。
あ、むこうから野良犬がやってきた、とおもったら、
野良豚だった。噛まれるから近ずかないように言われる。
子猫発見。睨まれる。
男の子が捕まえて得意げにみせてくれたが、猫猛烈に嫌がる。
子猫達。やはり睨まれる。
よくみると、ひよこたちが10羽くらいいる。
フロントガラスが曇るので窓を開けている必要があり夜は寒かったが、昼になると炎天下で暑かった。そしてさらに別のタイヤもパンク。修理に時間がかかった。このときはタイヤにネジがささっていた。
同僚のひとりがにこにこと、説明してくれた。このネジは取り除かれたあと、再び道路にばら撒かれるんだよ。そうすればいつも仕事にありつけるからね。私には冗談には聞こえないのだけれど。
車の持ち主のブリーフ君は二日酔いで運転できなかったが、この一件にうんざりした運転していた別の同僚が、後に強引に回り道をして予備のタイヤを調達すべく中古タイヤ屋へ行くが、ここでも1時間近く待たされる。ちなみに帰りみち、案の定タイヤに不具合があり使うときが来た、とおもったが、そのタイヤも空気が十分に入っていなく結局使いものにならなかった。
牛の群れが道路を横切るのを待ったり、食事したり、チャイ(紅茶)タイムやらでなんとか州境まで到達したのは、夜もふけてからだった。あともう少し、だったのだが、新年のお祭り騒ぎに伴うトラブルを回避すべく、ゴアへの道が封鎖されていて、後戻りして回り道しなくてはならなかった。
そしてホテルに着いたのは夜中の1時。私たちがホテルを出発して24時間が経過していた。最初に聞いていたのは、早くて9時間、だいたい12時間で着くとのことだったのに。
道も相当悪く、この24時間、一体何度私は後悔しただろう。自分の勘には従うべきだったと。
若いインド人が9人も集まれば予定どおりには進まないものであるが、J次郎は本当にうんざりしてしまい、本当は女子部屋と男子部屋に別れて宿泊する予定だったのを、私とJ次郎2人で1室部屋をとってもらった。部屋に入ってみて、これは正解だったと心からおもった。
ここのサービスアパートメントには2泊した。一応部屋にエアコンはあったがエアコンをつけると水がもれるのでバケツを置いたり、ベッドの下の立派なゴキブリの死体をみてみぬふりをし、蚊も殺したりした。2日後旅を終えてバンガロールのTaj west Endに着くと、天国に思えた。
私はこの元旦を一生忘れないだろう。