インドのオートリキシャドライバーと私~その3~

14 years ago

21122009

その2はこちらから。

あっけにとられたのは、ちょうど一年前に滞在したハイデラバードのホテル、Taj Deccanでの出来事。

Taj Deccanは、高級ホテルだが、最高級クラスというわけではなくビジネスホテルである。

そうすると、サービスの質に従業員の個人の性格の差がでてくる。

あるひとは、最高級クラスのサービスをしてくれるが、あるひとは、?な態度だったり。

ある日私は体調不良が回復したものの口の中にできた口内炎がひどく話すのも痛かった。

まだ元気に外を歩き回れるほどではなかったがかといってホテルの部屋にこもっているのも退屈だった。

そんな私にJ次郎が、出勤する際のホテルの車に一緒に乗って、J次郎が降りた後そのままホテルに帰ってくるのを勧めてくれた。ちょっとした気分転換である。

そうして一緒に乗り込んだが、やはり店にいかないかと聞いてきた。そのときはJ次郎も一緒だったので、痛くて話したくない私にかわり、J次郎が車を降りる時に運転手に事情を説明し、断ってくれた。

話はついた、とおもっていたが、帰り道、しきりに店に寄らないかと聞いてくる。

その都度断っていたのにもかかわらず、車は店先に停まった。ホテルへの道はいくつかルートがあるが、その店は確かに帰り道にあった。

それで、私は暇だったし、それだけいうなら、じゃあ五分だけ、と車から降り店へ入った。

のが間違い。

その店では、どこから来たのか聞かれ、カナダに住んでいると答えるも、本当はどこの国の出身なのかと聞かれ、日本人とわかった途端、それまで対応していたひとから店主らしき男性に即座にかわり、それまで次々と頼みもしないのに勝手に広げられていたショールも日本人は品質が良いものが好きですよね、などといい、すぐに一番値段の高いものを広げ始めた。

店内には客は私ひとり、店主は私を離さなかった。なんでもその店主は日本に行ったことがあるという。

ここにくるのは予定外で(本当)、カードも持っていないし(嘘)、旦那がいないと買えないから(嘘)、などと言っても、お金をはらわずに好きなのをいくつか持っていって、旦那にみせてから選べばよい、お金は後で払えばいいし、などとなかなか手ごわい。

そうしてさらにカーペットやジュエリーなども見せられ、私は完全につかまってしまった。

最後、やっとのおもいで、旦那を連れてまたきます、といっても、日本人は約束守りますよね、待っていますなどと話が始まりとにかく店をでるのに時間がかかったのだった。かるく30分以上はいたとおもう。

運転手はご機嫌で、ほら、マダム、飛行機雲がみえますよ、などと朗らかだった。

そして後日、月が変わったときにきたホテルからの支払い明細書をみて驚いた。

なんと、その時の車に超過時間がとられていたのだ。

ドライバーは、車を降りるとき超過時間については何も言っていなかったし、彼のために店に寄ってあげたのに、超過時間を取られることなんて考えてもいなかった。

それはないんじゃないの~?

まあ、支払いはJ次郎の会社がするので私たちの懐が痛むわけではないし、渋滞などと理由はつけられるが、会社にみせる請求書に追加料金があるのはちとまずい。帰りなら、残業で、会社をでるのが遅れて車を待たせることならよくあるのだが。

さらに後日、彼の車にのりあわせたとき、もうすでに一度店に寄ってしまっていわば私には用はないからなのかどうかはわからないが、あれだけ愛想がよかったのが終始無言で別人かとおもったほどだった。単に彼の体調が悪かっただけなのかもしれないが。

運転手との逸話はまだまだ尽きない。

その4はこちらから。

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