4月23日木曜日、9時前にイートンセンターのH&Mを通りかかったところ、列ができているのを見た。
買うつもりはなかったがどんなものかと興味があったので、その日の午後H&Mに行ったところ、すでに売り切れていたらしくコレクションは何もみることができなかった。
翌日のフリーペーパーのMETRO紙には、マシューウイリアムソンのコレクションを求めて若い女性でごった返すH&Mの店内の様子の写真が掲載された。写真のなかには10時開店に向けて早朝から店の前に並んだ、という若い女性が写っていた。
そして、月曜日にたまたまH&Mへ行ったところ、マシューウイリアムソンのドレスが10着近くまとめてかかっていた。
それはサイケデリックな柄のワンピースで、よくみるとバタフライのモチーフ。裏地はなく、絹100パーセントで中国製だった。
胸のところは二重に折られふわっとしていて、胸から下は切り返しになっている膝丈のごくシンプルなワンピース。
横にファスナーがあって、脱ぎ着しやすいようになっている。
柄や色合いが絶妙で私好みだった。
値段は99ドルだった。
それでも、衝動買いは控えたかったので買わずに帰った。東京で生活していたら即買うところだが、ここカナダでは、そのような服を着る機会があまりないのだ。
しかし家に着いてもその服のことが気になっていた。どうやら私は熱く語っていたらしく、みかねたJ次郎は、そんなに欲しいなら買っていいんだよ、と、一言。ひとことも欲しいと言ったわけではなかったが。
J次郎いわく、今までカナダで私がそこまで服に対して執着するところをみたことがなかった、とのことだった。
確かにそうかも。インドでは物欲が刺激されるような心が動かされるものがたくさんあったが。
そしてその次の日、雨のなか再びH&Mへ行くと、予想通りまだ数点残っていた。
サイズの34と36を試着室に持っていき34がぴったりだったので買った。
マシューウイリアムソンの名前の入ったハンガーと袋に入れてくれた。
家に帰って壁にかけて眺めていると、いつまでもこの服が着られる体型でありたいと、体型維持に対するモチベーションがあがった。