
どんよりした曇り空の日、特に予定のない週末の午後、ぎょうざを作った。
我が家では、皮も手作りして、せっせと包み、冷凍しておく。
餃子の皮を自分で作るようになったのは、カナダへ来てからだった。カナダでは小麦粉といえばAll Purpose Flowerが一番出回っていて、餃子の皮作りにもちょうどよかった。
それに餃子の皮もどこにでも売っているわけではなかったし、チャイナタウンへ行く機会があって買えたとしても余ってしまっていた。
最初は時間もかかったが、回を重ねるごとに段々上達してきて、手際がよくなってくるのがおもしろい。
ぎょうざ作りはやや手間はかかるが、自分でつくるとおいしい。
香港出身の知り合いは、餃子の皮なんて1ドルかそこらで買えるのに、と、手作りなんてしたことないというが、私は黙々とこういう単純作業に没頭するのが好きなのだ。
餃子といえば、何年も前、宇都宮へ寄った際、宇都宮でも1、2を争う餃子の有名店だというところを調べて行ったことがあったが、そのときの餃子の味が思い出せない。
思い出すのは、入り口に待つ人々を尻目に店のなかで客は皆黙々と餃子のみを食べていたあの独特の雰囲気だった。
キムチを作った。
コリアンタウンにあるスーパーで小エビの塩辛を調達してきて、1キロの白菜を漬け込んだ。
j次郎はキムチが好きだし、発酵食品であるキムチはアトピーにも良いらしいので、一度にたくさんつくってせっせと食べる。
買うといい値段するが、自分でつくるとたくさんできるし、安心である。それに好みの味にすることができる。
我が家ではいつも手作りしているが、キムチ作りはそう難しいことはなく、分量さえ気をつければ初心者でも比較的失敗するこの少ない料理だとおおう。
キムチがあると、炊きたてごはんでべてもおいしいだけでなく、鍋にしたり、豆腐と食べたり、焼きそばやチャーハンにいれたりもできるので、いつもの献立に変化をつけられて便利だ。
つくってからしばらく置いてからが食べごろになる。


調理時の温度の目安を表にした、冷蔵庫に貼り付けるマグネットが届いた。
暖かくなってくると注意しなければいけないものに食中毒があるが、先月、これからの季節に向けて注意を促した政府のパンフレットが郵便受けに入っていた。
無料で調理温度が表示されているマグネットがもらえるとのことだったので早速電話してみたのだった。
冷蔵庫に貼ってあると調理しながらいつでもすぐ確認できるので心強い。
ちなみに裏面はフランス語で書かれている。
↓ この電話番号に電話すると無料でもらえる。

一部のショパーズドラッグマートの店舗では、卵も扱っている。そして、先週の土曜日から2週間卵を安売りしていて、1パックLサイズ12個入りのものが1.69ドルで買えた。
ちなみにカナダで卵を買うときは、いちいちパックをあけ、割れていないか確認する必要がある。ひとつひとつざっと指で軽く動かしてみて、もし動かなかったら底の方が割れてはりついているということになるのだ。
さて、そんな、卵が安いときにつくるもののひとつに、プリンがある。
プリンといえば、日本ではコンビ二でもおいしいプリンが手に入るが、ここ、カナダでは、おいしいプリンを食べたい、とおもったら、自分で作るほかないのだ。
食事をしながらフラメンコを楽しんでいたが、J次郎がふと気づいたことがあった。
ずっと私たちのテーブルを担当してくれていたウエイトレスに見覚えがあったのだった。
どうやら一緒に暮らし始める前にJ次郎がルームシェアしていたR君の元彼女かもしれなかった。
R君は、背の高いトムクルーズといったふうで、一見女子受けする容姿をしているので、彼女をつくるのにはさほどむずかしくないのだが、その関係はすぐに終わる。
J次郎のところに頻繁にお邪魔していた私には、理由がわかる気がする。
普通はトムクルーズに似ているといわれたら、悪い気はしないものだが、彼の場合は、それをあまりよくおもっていないらしく、トムクルーズに似ているというのは禁句だった。
怖くはないし悪いひとではないのだが、私にとっては地雷を踏まないよう気をつかわなくてはならないちょっと難しい性格だった。
さて、J次郎は彼らの部屋に遊びにきた彼女と2回ほどしか会っていなかった。それ以上は来ることはなかったのだった。私もそのうち1回だけ会ったことがあって確かに髪の色や肌の色、背丈も似た感じだけれど。
私はJ次郎の勘違いだとおもったが、運ばれてきたレシートに記載されているウエイトレスの名前は、その彼女と同じ名前だった。
そして、彼女はスペイン系らしくスペイン語を話せると言っていたこと、さらに、バイセクシャルだと聞いていたことから、ゲイタウンとして有名なChurchストリートのスペイン料理をだす店で働いている理由もつじつまがあう。
こうなると気になってしまった私たちは、家に帰って以前の写真のなかに彼女の姿をみつけた。写真のなかでは化粧が濃くて、いまいちわからないが、その日のウエイトレスと同じブーツをはいていた。
私たちはほぼR君の元彼女だと確信した。
トロントは狭いのだ。
トロントで育ったJ次郎は、休みの日にダウンタウンを歩いていたりすると、たいてい知り合いにあう。だが、最近は、あまり古い知り合いだとJ次郎だと気づかれないことが多い。
30キロ近く体重を落としたのだから、別人のようなのだった。
3月の毎週木曜日、Cafe Californiaにて、ディナータイムにギターの生演奏にあわせたフラメンコダンスのショーが開催された。
Cafe Californiaは、Winterliciousの最終日のディナーに行ったレストランで、私たちのお気に入りになった。そのときSpanish Festivalなるものが開催されるのを知り、早速予約したのだった。
予約した7時に店に行くと、オーナーっぽい男性が迎えてくれ、予約台帳のJ次郎の名前を確認すると、スペイン語話すのか、とスペイン語で話しかけてきた。彼はスペイン出身だった。
そして、店の真ん中に簡単に設置された小さなステージのすぐ脇の席に座った。
Spanish Festivalのメニューのなかから、前菜には、Mixed Appetizer For Two($18)という2人前の前菜の盛り合わせのようなものを選び、メインに私はSeafood Paella($25)を選んだ。
ここはとにかくボリュームがある。前菜の盛り合わせは、2人前と記されていたけれど、4人でシェアしても十分なくらいの量。いくつもの種類の前菜が大きなお皿の上に少しずつ並び、楽しい。なかでも、Chorizo Croquetteというスペイン産のチョリソーが入った小さなコロッケみたいなものがおいしかった。
パエリアは好物のシーフードがたっぷり入っていた。やはり量が多いので、大食いな私たちにもさすがに食べきれず、でももったいなかったので、結局半分はお持ち帰り用にしてもらった。持ち帰れるのはカナダのいいところ。
J次郎は、常時あるディナーメニューのなかからBeef Burger($12)を選んだ。この店で出すハンバーガーならおいしいに違いない、とおもったので、私がハンバーガー好きなJ次郎にすすめたのだった。トッピングに2.5ドルかかるが、彼の好物のゴートチーズを追加した。
厚くスライスされたゴートチーズが2枚もはさまったビーフバーガーは、ハンバーガータワーのようになってでてきた。やはり大量のフライドポテトが添えられてきた。ハンバーグとしてそれだけで食べたいくらい、お肉もおいしかった。
しばらくするとギターの生演奏が始まり、赤いスカートを纏ったフラメンコダンサーがギターにあわせて踊りだした。
そんなに広くはない店内なので、簡単なステージは私たちの席のすぐ隣で、フラメンコの踊りを楽しむには少し近すぎたが、ギターの演奏はすばらしかったし、雰囲気を楽しめた。おいしい食事をしながら音楽とダンスを鑑賞できて、楽しいひとときが過ごせた。
と、そこで、J次郎がふとあることに気づいた。
長くなるので続く。
我が家ではチーズが好きで、よくチーズを買う。カナダにいるので、もっぱらカナダのチーズを開拓中。
ケンジントンマーケットにあるGlobal Cheeseというチーズ専門店で2種類のチーズを買った。種類が豊富で、比較的安くチーズを買えるようだ。
ここは、切り分けてもらうチーズの場合、試食して味を確かめてから買える。日曜の午後、店内は混んでいて、買うのに並んでずいぶん待った。

↑ les chantillesと書いてあったような気がするがうろ覚えで全然確かではない。ケベック産と書いてあった。パルミジャーノのような超ハード系で、クセのある非常に強い味のチーズ。


↑ゴートチーズ2種。
J次郎はゴートチーズが好きで、いつもプレーンな味のを買っているが、今回は甘いのを買ってみた。左がいちじくで、ほのかにいちじくの味がする。食後のデザートにもいいかも。
右の白いほうははちみつだが、はちみつの風味はせず、ただの甘いチーズだった。くせがないので、朝食のパンに添えてもおいしかった。

↑ドライアプリコット。ショッパーズドラッグマートのストアブランド。150グラム入り。
ドライフルーツのなかではドライいちじくとドライアプリコットが好みなので、いつもチーズに添えている。
今回はいちじく味のゴートチーズだったので、ドライアプリコットのみ。
だいたいいつもショッパーズドラッグマートで買っている。たまに安く売るときがあって、そういうときに買いだめしている。このときは2個で3ドルだった。
ただ、パッケージをみても、産地表示がどこにもない。いつか問い合わせて聞いてみようとおもう。
ちなみにこれは日本へ帰ったときお土産に、同じくショッパーズドラッグマートのクランベリーも買っていったが、クランベリーよりアプリコットのほうが好評で、喜ばれた。
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J次郎につきあって映画館でWathchmenをみた。
宣伝用のプレビューをみて、とてもおもしろそうだったらしく、楽しみにしていた。
しかし、それは、Ironman やTransformersといった単純に気軽に楽しめるただのヒーローもの映画ではなかった。
重く、暗く悲しげな映画で、そして血なまぐさい、激しく生々しい暴力シーンをえんえんと見せてくれる。
私はそういうのが苦手なので目を覆っていた。ふとみると斜め下の席に座っている女の子も紙袋で目を覆っていた。途中で席を立って帰ってしまうひとたちもいた。
こういう世界が好きなひとには好きな映画だろうけれど。
日曜日の夜に見るには重い映画で、気分も重くなり家路に着いた。
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2週間ほど前マンゴーを箱で買った。
結果は、いたんでいたものはひとつもなく、すべて食べられた。
むしろやや酸っぱいものが多く、しばらく室温においておいて柔らかくなるまで待って食べた。
ばらで買うより箱で買ったほうがいいのかもしれない。買った時期も暑すぎず寒すぎずの気候が続いていたときだったので、保存に適した温度が保たれていたとおもう。
そして、今回チャイナタウンで購入したのは、苺。USA産で1LBのパックが2パックで1ドルだった。店頭で苺のパックが山積みになっていた。
チャイナタウンで苺やブルーベリーなど買うときは、安いが、よーーーくチェックしないと、パックの中のほうにまるで隠されているかのようにカビの生えたものが混ざっているのを買うことになる。したがって、チャイナタウンではたいてい夜遅くまで営業しているが、夜になる前、まだ明るいうちになるべく買い物を済ませるようにしている。
毎日の朝食にフルーツを食べる我が家の朝食には、ここのところ苺が添えられている。


ケンジントンマーケットを歩いていたら、J次郎が探し求めていたものをみつけた。
それはグリーンマンゴー。中南米ではポピュラーで、J次郎の大好物だが、カナダではみつけられないでいた。
そこはカリブ地域の食料を扱う店だった。ただの緑のマンゴーか、J次郎の探していたグリーンマンゴーか確かめようと、店のなかに入るとレジにいた男性が、ヤーマン!と声をかけてくれ、すっかりジャマイカの雰囲気。


グリーンマンゴーにしてはやや大きめだった。1個だけ買ってみた。約1ドル。

カットしてみると、それは確かにグリーンマンゴーだった。普通のマンゴーとは種が違う。果肉は硬く、酸っぱい。それでも普通はもっと果肉は緑が濃く、酸味も強いらしいので、大きかったということは熟しすぎているのを買ってしまったのかもしれなかった。
醤油とレモン汁と酢に甘みを加え、中南米っぽく仕上げるためにチリとコリアンダーを加えてソースを作って食べた。
次に買うときはなるべく小ぶりなものを選ぶことにした。