寒く長い冬がようやく終わりを告げ、春の兆しが訪れてきたある日のこと。
2022-4月下旬、アパートの建物の入り口のドアに張り紙がしてあった。
それは誰かが不動産業界サイトの記事をプリントアウトした紙で、今住んでる14階建てのアパートの所有者が変わり、62階建ての、いわゆるタワマンに建て替えられる、というもの。
翌日にはその紙は剝がされていたが、まさに晴天の霹靂。
部屋のペンキを塗り替え、この部屋に引っ越してくくるときにIKEAで買った大型家具もルンバ仕様に足をつけるために組み立て直したばかりだったのに。引っ越ししなければならないとわかっていたらやらなかったのに。
今後どうなるのかともう不安でいっぱいになってしまった。
それから数日後の5月上旬のこと、正式に、アパートを買い取ったデベロッパーとのミーティングがロビーフロアで行われた。
それにより、わかったこと。
数日前に市に申請したばかりで今現在まだ受理もされていない段階であり、今後のプロセスは2~3年という非常に長い時間がかかる。よって実際の立ち退きまでには2~3年はあること。
今後の家賃の値上げは今までどおり、オンタリオ州で定められたガイドラインに従ってなされること。
N13 NOTICE という正式な退去願いの告知を受け取るまで住んでいたテナントは新しく建てられた建物に、似たような間取りで、同じくらいの家賃の部屋に優先的に住む権利が保障されていること。その際の家賃は、退去時の家賃の4パーセントの上昇が見込まれること。
建物が完成するまでに2年くらいかかること。新しい建物に入居したい場合は、建設中は完成するまではどこか新しい部屋も紹介してもらえること。
今の契約はそのまま継続されるので、もし部屋を退去したい場合は90日前までに知らせること。
退去願いの告知前に退去する場合は、退去に際する補償や、建て替えられたコンドに住む権利も失うこと。
アパートの所有者が代わったのと同時に、管理会社も代わって、家賃の支払いがクレジットカードでできるようになった。せいぜいクレカのポイントがたまっていくのを励みにしよう。