THE ADDED TOUCHという会社のクリスマスに向けてのギフトのカタログが郵便受けに入っていたのは2年前のことだった。梱包されていないむき出しのカタログには、あて先の欄に、以前の入居者の名前と、その下に付け加えて、もしくは今現在の入居者の方へということが書かれていた。
このようなカタログ販売では意外な、へえっと関心するようなアイデアものや、笑えるような商品があり、買うつもりはなくてもひとときの暇つぶしになるので、自宅へ持ち帰った。
ページをめくっていてみつけたのが、自宅で椎茸栽培ができる商品だった。
そのときは買おうかどうか気になっているうちに時間がたち忘れてしまっていた。
そして一年後の、この前のクリスマスに向けてのカタログが再び送られてきて、また椎茸栽培の商品が載っているのをみつけ、ついに買ってみようか、という気になった。
それでも迷っていた。商品自体は30ドルだが、送料だけで8.50ドルもし、消費税を加えると、43.51ドルにもなってしまう。
それでも、生の椎茸は普通には手に入らないこともあり、散々悩んだ挙句、ものは試し、ということでオーダーした。
しばらくして、10cm×40cmくらいの丸太が届いた。見た目よりは軽い。
説明書があり、6時間水に浸す、と書かれている。水に浮くので、上の写真のように水の中にいれ、さらに水を入れた鍋で上から重しをした。
その後は、トントン、と固いところに上から軽く落とすように振動を与える。
庭で、土の上で育てるのが理想らしいが我が家はアパート住まいなので、受け皿の上に乗せ、直射日光の当たらない場所におく。
そして乾かないように気をつけると、数日で椎茸が生えてくるらしい。
果たして本当に椎茸は生えてくるのか。もとはとれるのか。