↑ 働く馬。たまに後ろの荷台にひとが座って乗っているのをみかける。ちょっと乗ってみたい気もする。
そして昨日のこと、また例の運転手の車に乗ったJ次郎。
J次郎はカナダにいる友達に頼まれたある小物を探していた。
が、わたしも協力して探していたがなかなかみつけられないでいた。
そこで、J次郎は例の運転手に、店に寄るように頼んだ。
ドライバーは、当然うきうき、のはずだったが、ホテルにばれたらクビになるからと、一転して困惑し、相当びくびくしていた。
これにはわたしたちにはおもいあたるふしがあった。
先日、ホテルに支払いの際に請求書にちょっとしたミスがあった。それで次の日訂正してもらった。
それだけのことなのだが、なんと支配人が謝罪したいとわざわざわたしたちにアポをとってきたのだ。
J次郎もわたしもなんだか恐縮してしまい、大した間違いでもないのだから別にいいのに、かえってめんどくさかったが、まあ長期滞在しているので挨拶もかねているのだろう、朝食の後に席がもうけられお茶を飲みながら3人で話した。
そう、その際にJ次郎が運転手に店に連れていかれたことに触れたのだ。
まだ若い支配人の顔がそのとき一瞬こわばったようにみえた。しきりにドライバーの名前、もしくはその日がいつだったかを聞いてくるが、なにもわたしたちはその運転手をクビにしたいわけでもないので、お茶を濁した。
支配人には今後そのようなことがあったら、必ず名前を教えてほしいと念をおされた。
運転手にしてみたら、客を店に連れていくことにより特典があるのだ。
それはわかるので、協力してあげたい気持ちもあるが、彼らのいう5分だけ、というのは本当に5分では済まない。
まず、ここからすぐ近く、目的地のそばあるいは通り道にある店というが、実際たまたまそういう場合ももちろんあるが、たいていはその店によるために回り道するはめになる。そのために余計な時間がかかる。
そしてさらに、店に足を踏み入れたとたん、蜘蛛の巣にかかった虫のごとく、店員につかまって店からなかなかでられない。特に私が日本人とわかったらなおさらである。
こうして気づくとひどいときは1時間くらいの予定外の時間が消費されていくのだ。
忘れられないのは、ちょうど一年前に滞在したハイデラバードのホテル、Taj Deccanでの出来事。