診察室に入るとすでに照明がおとしてあり、BGMにはボサノバがかかっていた。ほのかにお香の匂いがした。
最初に問診があり、過去の病歴や持病、以前にしていたスポーツを聞かれた。
今は毎日の水泳とジムだが、昔バスケットボールをしていたことがあった。
先生は、ああ、それだな、と言った。
なんでも、バスケットやバレー、サッカー、バドミントンなどの飛んだりはねたり打撃系は特に体を壊しやすいそう。運動はね、一番体に悪いんですよね。などとも言っていた。確かに私の世代は、中学や高校時代の部活動といえば、少々膝が痛いぐらいでは休ませてもらえず、甘えとか、根性が足りないなどといわれていた。成長期の大事な時期に、そこまでする必要があるのかと常に疑問だったが。
さて、その後は先生の前で歩いたり前屈したりといった動作をして、体の歪みを分析する。そして台の上に仰向けになり、膝を抱えた姿勢になると、右膝が左より1センチ近く上がっていた。
それを正す作業が整体ということになり、骨に力を加えて押す感じだった。もっと痛いのかと思ったが、ぜんぜん痛みはなかった。
その後また同じ姿勢をとると、1センチはあったずれがほとんど同じ高さになっていた。
そして次に、オステオパシーに入った。