映画のエキストラの時給

9 years ago

前回はこちらから。

次の日の日曜も撮影は続いた。

土曜日から日曜にかけて、夏時間から冬時間にかわり、一時間余裕ができたこともあり、日曜の朝の集合時間は土曜より一時間早い朝6時。指示されたとおり、前日と同じスーツを着込み家をでたのは朝5時。

この日の撮影はほとんど外で、その他大勢のなかに紛れていたが、季節が秋の設定だったため厚着は許されず、寒くて辛かった。

また、フィラデルフィアの街にどしゃぶりの雨が降る設定だったので、雨は冷たく余計に寒かった。雨は5階くらいの高さのクレーン車の先端に取り付けられた大きなスプリンクラーのようなもので雨を降らせた。

さて食事は、朝は紅茶とインスタントのコーヒーとともに、食パンにピーナッツバターやジャム、ビスケット、オレンジとりんごが用意されていた。

加えて昼はケータリングでパンにサラダやミートソースのパスタにブラウニーなどが給食のように並べられ、各自自分で取り分けるのだが、列の最後のほうに並んだひとにはもはや何も残ってない状況で、早い者勝ちだった。そんなひとには、エキストラではないスタッフのお弁当が残っていたらしく、それを支給されていた。

自分でお弁当を用意しているひともいた。

そして、気になる私たちの時給は、10.5ドル。そのうちエージェントに10%引かれ、さらにしかるべき所得税も引かれる。

そしてエキストラのなかには、ACTRAと呼ばれる組合に属しているひとたちもいて、そのひとたちは10時のスナックのほか、ランチも別の食事が与えられる。時給も私たちの2倍以上。私たちは一日何時間働いても同じ時給だが、彼らの場合、一定の時間以上は残業扱いになり、時給が3倍になるという。おもに撮影は一日12時間、16時間はざらなので、一日で結構な額を稼ぐことになる。

ただし、そのACTRAのメンバーになるには一定の条件をクリアしなければならないらしい。一言でも台詞があるか、決められた期間内に決まられた時間働くと、晴れてメンバーになれるとのこと。一度メンバーになると毎年メンバーシップ料を払う必要があるが、その他もろもろ、それを補って余りうる厚待遇が受けられる。

撮影現場では、俳優が話す台詞以外の音は出してはいけない。エキストラはしゃべっている振りをするだけ。始めたばかりの私たちは、口パクで会話するのには違和感はなくなったが、ACTRAへの道ははるか遠いのだった。

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