ごめんね、どう償ったらいい?と優しく聞いてきたJ次郎に、私は静かな口調で答えた。
お金で償ってほしい。謝罪の言葉はもういらないから。
J次郎は鼻で笑った。いつものブラックジョークの類だとおもって。
私は涼しい顔でつづけた。WISEで100ドル、いつものように日本の私の口座に送金して。その分は私の私的なお金としてその後私の証券会社の口座に移すから。
31日目 午後3時に電話での経過確認の電話がかかってくるはずが、夕方5時過ぎて電話はかかってこなかった。5時近くになってJ次郎が電話して医者と話せた。
別の医者と話してヒールを1枚すでにとったことを告げると、それは早すぎると言われる。この日に1枚とることになっていたので、次回2枚目は2週間後にとるように念を押される。2週間後ということは、1枚目のヒールをとってから3週間経過することになる。次回も電話での診察で、3週間後とのこと。
羽田発の飛行機は予定通り午後4時半にトロントに着いた。その後何もかもスムーズで、自宅に着いたのが6時半。順調な帰路でラッキーだったな、と自宅に着きほっと一安心。さて、日本の親に無事に着いたことをメールせねば、と思ったとき、PCを忘れていることに気が付いて呆然とした。どうりで地下鉄の駅から自宅まで歩いているとき、今回は荷物が軽いな、と感じたわけだ。もっと早く気づこうよ、自分。せめて空港にいるときに気づいていれば、、、。
最後に使ったのは機内の中。そういえば前回、着陸態勢に入るときにフライトアテンダントからラップトップはラックではなく自分のバッグの中にしまうようにお願いされたのを思い出した。電波うんぬんもあるだろうけど、きっと忘れることも考慮の上だったのだろう。
アキレス腱断裂日記inトロント①~真っ先に行くべきERの病院~
17日目 午後2時。ウエスタン病院。
待合い室は込み合っていて、かろうじて空いている席に座った。隣に座った声の大きい中年男は長い待ち時間に不満たらたら。電話の声も大きい。ここで、私はJ次郎の様子がなんだかおかしいのに気づいた。後で聞いたところによると、その男と面識があったのだった。その男もなんとなくちらちらと私たちの様子を伺っていて、付き添いの女性に目配せしたりしていた。
日本旅行を1週間後に控えたある日のこと。通い始めたムエタイにはまっていたJ次郎は、その日あと5分でクラスが終了というとき、右足首に衝撃が走った。もはや痛いので全く歩けない。
J次郎のアキレス腱断裂療養がはじまったのだった。日本行きは当然キャンセルとなり、円安の日本を楽しむという夢もはかなく消えてしまった。
警報がだされるほどの吹雪の中、グルーポンで購入した6回脱毛パックの最後の回に行ってきた。
行く前から行きたくなくて気持ちがどんよりしていた。
私に対する個人的な悪意は感じないが、かといって敬意も全く感じられない、例の方。
前回の5回目は例の方がいなくて、別の方に施術してもらったのだが、その方はきちんと丁寧にやってくれた。例の方は脇の下だけにジェルをつけて、腕と脚にはジェルをつけなかったのだが、きちんと腕にも脚にもジェルをつけてくれた。
その時、彼女に聞いたのだ。あなたこれからここで働くことになったのですか?と。そしたら、彼女は実はこのクリニックのオーナーの知り合いで、休みがでたときの緊急の代理要員として系列の支店にあちこち赴いているそう。そこで、私は彼女にはっきりと告げた。
今日はあなたでよかった。私、ここでいつもやってくれる人、本当に嫌なんです、と。
やっとトロントでも理想の脱毛クリニックをみつけたと思っていた、のに。
大変心苦しいのだけれども、もうサービスを提供することができなくなりました。グルーポンに連絡を取って全額返金してもらってください。本当に申し訳ありません。
ある日突然送られてきた脱毛クリニックからのスマホのテキストメッセージに驚いた。通っていたブラジリアン脱毛(VIOエリア)のクリニックの、3回目の予約日の直前だった。
装着した後、60分待って、さっそく夕食にほうれんそうをいれた玄米の雑炊をたべたら、わずか30分で一気に200まで上がってしまい焦った。典型的な血糖値スパイクが起きていた。玄米の量は炊いたもの70gとたくさん糖質を摂ったわけではなかったのに。
翌日の早朝4時ころ、アラームによって起こされた。血糖値が70に下がったことの知らせだった。前日の夕食で血糖値が急激に上がったことの反動らしかった。
なんとなく自覚はあったけれど、こうして数値化されるともう自分は血糖コントロールが苦手なのだということがはっきりと認識できた。正直落ち込んだ。健康のため毎日こんなに頑張っているというのに。一体どうすればいいのやら。
私は低血糖症と診断されたことはないが、血糖コントロールが苦手な体質だという自覚がある。食事時間が長時間あきすぎると生あくびがでて気持ち悪くなったり頭痛がしたりといった低血糖症状がでて、辛い。それで、日ごろから血糖値の乱高下を防ぐために、玄米を食べたり、砂糖は摂らないといった、食生活をしている。
フリースタイルリブレという腕に随時装着して血糖値をモニターできる装置があると知ったときは、画期的だとおもった。夜間寝ているときの状態も知ることができるなんて。
↑一束580gで2.5ドル
ケールは、トロントではほぼどこのスーパーでも必ずといっていいほどおいていて、しかも一年中手に入れることができる。
その葉は、スムージーにしたり、ケールチップにしたりおいしく食べられる。
そして、大量の茎が残る。