検出されたのはチフス菌だった
それからPublic Healthから連絡があったのは数日経ってからだった。
このころには数日間続いた38度台の熱は落ち着き37度半ばになり、毎日下痢していたのが2,3日に一度になった。
食べられるものも増え、J次郎に皿洗いなどしてもらっていたのが自分でできるようになった。
さて、Travel Clinicからはサルモネラ菌としか言っていなかったが、検出されたのはSalmonella Typhiということだった。
それは、チフス菌、つまり私はチフスにかかっていたということだ。
マラリア、腎盂腎炎、次はチフスか。なんとも長いみちのりだったことか。
腸チフスって、時代背景が昔の小説のなかでよくでてきた疫病の病名だ。この現代においてまさか自分がなるとは。
抗生物質がなかった時代は恐れられていたが、現代では貧しい地域を除いて死に至ることはないらしい。
しかし、一体どこで感染したのだろう。ガンジス川での沐浴なんてもってのほかだし、僻地にいくわけでもなく、値段の高いところで気をつけながら飲み食いし、寝泊りしていたというのに。例外は、やっぱりあの、ゴア旅行か。それにしてもあの旅行中はさらに気をつけ、火が通っている熱いものしか食べなかったのに。
またさらに調べてみて、別に意味で日本に帰らなくてよかったとおもった。日本で腸チフスとわかったら法定伝染病ということで入院させられへたしたら隔離されたりするらしい。大騒ぎになっていたかもしれない。
そして、腸チフスの合併症として、腎盂腎炎があるらしい。ということは、血尿が確認されたことからもやはり腎盂腎炎にもかかっていたのかもしれない。
さらに質問があるということで、医学用語には自信がないので日本語の通訳もつけてもらい、Travel Clinicのひとの質疑応答に1時間近く電話で答えた。
そして、本来ならば抗生物質をのみおえて3日間以上あけなければならないところをすぐにしてしまったことがわかり、再度検便をPublic Healthに提出することになった。
結果は3つ提出したサンプルのすべてにおいてチフス菌が確認された。
これをうけて、Public Healthの担当のひとに、再度Travel Clinicに連絡をとり、治療を受けるようにといわれた。
続く。




